第15章 男はみんなこうするもの

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彼を怯えさせる。そう思って何とか声を押し殺すけど。 めっちゃ痛い。想像を超えてもの凄く。何これ、初めてだからって。ここまで酷いのが普通なの?男の人を受け入れられるように設計されてるもんとはとても…。 興奮した彼が更に奥にいこうと体重をぐい、とかけてきた。あそこがみし、と音を立てて裂けるかと思われ、全身が恐怖で硬直する。 このまま推し進めて何とかなるものなのか。もうちょっとも奥に入らない気がするけど。思った以上に狭かったのかな、わたしのここ。…それとも。自分で確認なんかしないで、やっぱり充分な経験のある人に見てもらった方がよかったのかも。ここまで来て身体の異常が発覚するなんて、そんなのありか。あんな思いしてまで準備したっていうのに…。 頭の中がぐるぐるしてパニックを起こしかける。わたしの様子に気づいた彼が動きを止めて青ざめた顔で覗き込んだ。こんな時なのにやっぱり綺麗な顔だなぁ、とか馬鹿な考えが脳裏をよぎる。急に実感が湧き上がった。 わたし、高梨くんで処女を失うんだな。なんか、現実とは思われない…。 「…痛い?やっぱり、無理?」 「…ううん」 そんなことないよ、と笑顔を見せようとしたけど言葉にならない。彼はわたしの苦痛を察したらしく、表情をますます強張らせてまさかの提案を口にした。 「…ここまでで。止めておこう、か?そんな辛そうなのに無理には」 「嫌、それはだめ。…絶対止めちゃいや」 わたしは慌てて彼の腕にしがみついて引き寄せた。 「だって」 尚も心配そうに言い募ろうとする彼をぶんぶんと頭を振って遮る。 「大丈夫なの。きっと…、こんなの普通。初めては誰でも痛いものなんだって。だったら」 こうしてる間もあの場所がじんじんと痛む。それを感じたらしい彼が身を引いて抜き取ろうとするのを察して必死で押し留める。 「お願い、このまま続けて。わたしが痛そうだから見てられない、耐えられないって思うかもしれないけど。高梨くんなら」 わたしに酷いことをしたくない、って理由で今まで自分を抑えてたくらいだから。苦痛を与えてるって感じるのは耐え難いんだろうとは思う。でも。 彼にしがみついて真剣にかき口説く。 「もしここで進められなくて、止めたとしたら。もうこの先は怖くなってしまって二度と再チャレンジできないでしょ、きっと。そしたら結局わたしたちは最後までいけなくて。
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