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ブオン、ブオン、ブオン、ブオオオォォォーーーー!
2台の改造車が崖を目指して走り始めた。
2台はぐんぐんスピードを上げる。
道路脇のゴミ捨て場に群がるカラスを蹴散らし、2台はフルスピードで崖を目指す。
ギキキィィィィーーーー!
と、1台の車が急ブレーキをかけ止まる。
バックミラーでそれを見たもう1台も急ブレーキをかけた。
ギキキィィィィーーーー!
ドスン! もう1台の改造車は、崖の向こう側に前輪を落としたギリギリのところで止まる。
微妙なバランスを保っている車を運転していた男は、後ろを振り返り独り言を口にした。
「俺の勝ちだな、チキンな奴は道の隅っこを走っていろ。
ハハハハハハ、は!?」
微妙なバランスを保っていた車のボンネットに、先程蹴散らされたカラスが1羽降り立つ。
微妙なバランスを保っていた車は、そのカラス1羽の重さでバランスが崩れ崖下に落ちて行く、悲鳴を上げる暴走族のリーダーを乗せたまま。
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