第1章

2/2
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「危険ですから線の内側にお下がりください」 駅の構内放送を無視するように、1人の男がホームギリギリの所に立っていた。 「ハァーー このまま線路に飛び降りたら楽になれるかなぁ?」 混雑するホームの中で人がいない線路側を数人の女子高生が喋りながら歩いていて、その中の1人がホームギリギリに立っていた男の背中に当たる。 男はその衝撃で線路に落ちた。 ギキキギギキィィィーーーー! 急ブレーキをかけられた電車が、男の鼻先ギリギリのところで止まる。 以前、目の前で電車の前に飛び込まれた運転手が、ホームギリギリに立つ男に気が付き、落ちる前にブレーキをかけていたから止まれたのであった。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!