第2話 公開処刑

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~コロッセオ~ ナレーター「ゲルマン民族の捕虜の公開処刑を行います!!二人には殺し合いをさせ、下賎な血で神へ祈りましょう!!ゲルマン民族が根絶やしとなることを!!今回公開処刑を実施するのはその名を天まで轟かそうとする新人剣闘士バルダーノだ!!」 コロッセオの観客たちが歓声を上げると鉄仮面をつけ、二本の剣を持っている剣闘士バルダーノが入場し始めた。既にアリーナの中央にいるバルスとディアブロはバルダーノを見る。 ディアブロ「何だよ、これ。俺ら処刑するためにわざわざ催し物でもすんのか…」 バルス「これは剣闘試合と言ってローマ中が熱狂している殺し合いの見世物だ。昔、ローマの捕虜に聞いたことがある。」 ディアブロ「趣味悪いな。こっちは捕まった後更にボコられてるっていうのに、まだ戦わせるのか」 バルス「俺らに剣を持たせているのも闘い、を盛り上げるためらしい。無抵抗な相手を殺したら只の処刑だ」 二人が話している間にバルダーノは二人に歩きながら近づいている。 ディアブロ「でも、バルスといると何でかどんな状況でも乗り越えられる気がする」 バルス「ふっ。一人でも多くのローマ人を殺すぞ」 バルダーノが二人と5メートルくらいの距離のところで止まり、二人はバルダーノを睨む。 ナレーター「ビギン!!」 ディアブロとバルス「うらあああああ!!」 バルダーノの二本の剣はクロスされながら下に向いている。二人はバルダーノに向かって走り出しバルダーノに同時に斬りつけようとする。バルダーノはクロスしている剣を開き二人同時に攻撃した。 ディアブロ バルス「なに?!」二人とも攻撃を受けることができたが攻撃の衝撃で足は宙に浮きお互い反対方向に吹き飛ばされた。 観客「おおお!!すげぇ!!バルダーノぉお!!」 ディアブロはそのまま転げたがバルスは何とか体勢を立て直した。 バルス(こいつはやばい。ディアブロなんかきっと歯も立たない。俺がやるしかない…!) バルスはバルダーノに向かって走り出した。 バルス(ディアブロだけは死なせない!) バルスはバルダーノに向かって斬りつけるがバルダーノに応戦される。バルダーノは二本の剣で優勢になる。バルスは所々切り傷をつけられている。 バルダーノ「お前らもしかして勝てるとか思ってた?」 バルス「…はぁ?」
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