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――――始まりは私が10歳……小学5年生のとき。
地元の公立小学校に通う私は、自分で言うのも何だがそりゃあもう優等生だった。
テストの点数は誰にも負けなかったし、1年のときから学級委員をずっとしていたし、先生からも明らかに信頼されていたし、なんなら贔屓されていたように思うし。
…まあ、仕切り屋だのいい子ぶってるだのいわれ、男子からも女子からも煙たがられているのは知っていたけれど。
私にはその辺りは割とどうでも良かった。
そのときの私は、何よりも優先している目標があったから。
1年後、中学受験がある。
地元で随一の名門私立中学に合格する。
それが私の大切なこと。
他のことはどうでもいい。
友達も、好きな人も、それから考えよう。
そう思い、毎日を過ごしていた。
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