寂れた商店街

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リアンは酒場がある閑散とした商店街を、いつものようにゆっくりと歩いている。 ジャンの話によれば、この商店街も昔は常に人で賑わっていたということだ。 しかしジャンがまだ子供の頃に起きた地震が原因で、土壌が崩れ、水に有害物質が混ざってしまい、この街で盛んに行われていた酒作りができなくなってしまった。 そのせいで、酒を作る酒蔵も全てなくなってしまい、この街の人口も半分以下になってしまったということだ。 リアンが生まれてからも、酒職人に頼っていたこの商店街にある店が、何件潰れたことだろう。
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