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「…今日でリアンとは、さよならなんだ」
ドニーは鼻水と涙を、長袖の裾で拭きながら言った。
「…嘘だよね!」
いつもドニーに嘘を付かれているリアンは、嘘であって欲しいと願いながら言った。
「…嘘じゃないよ…ごめん…ずっと言えなくて」
ドニーは長袖では拭えない程の涙が流れている。
「………」
リアンも涙が止まらなかった。
「…だから…今日で秘密基地とも、さよならだね」
ドニーは涙をリアンに見られないように、俯きながら言った。
「…うん」
それからリアンとドニーはしばらく無言になった。
そうしているうちに学校へと着いた。
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