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「…やだよ!!」
いつまでも、ジャンと暮らしていたいのだろう、リアンは叫んだ。
「…今の俺じゃお前を養えないんだ…それに店を閉めて旅に出ようと思ってたんだ」
ジャンはリアンの為を思い嘘を付いた。
「…僕も付いて行くよ」
「…お前は邪魔なんだ!!お前が居るといつまでも、俺は結婚もできやしない!!」
「………」
リアンは泣きながら病室を飛び出して行った。
その後ろ姿を悲しい目で見送ったジャンは、マドルスにお願いをした。
「…リアンを頼みましたよ」
マドルスは頷き、リアンを追い掛ける為に、病室から出て行く。
病室に一人きりになったジャンは、ようやく、おもいっきり泣けたのだ。
リアンは病院を出てすぐの所でうずくまり泣いていた。
そんなリアンの肩に、マドルスは優しく手を載せる。
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