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『先行列車が遅れているため、この列車も遅れております。
お急ぎのところ、大変申し訳ありません』
「あぁ、くそ!」
リクライニングシートに座りながら、片足をコツコツと規則正しく上下させる。
別にリズムをとってるわけではないものの、イライラすると何故かいつもやっている。
それにしても、今日は重要な会議だからと、普段は乗らない通勤ライナーに乗って、会社には三十分以上早く着くはずだったのに。
実際には、接続待ちだ先行列車の遅れだとかで何時もより時間がかかり、会社にはギリギリ間に合うかどうか。
『間もなく、東皆川、東皆川です』
ーー着いた!
ドアの前に立ち、開くと同時にダッシュ。
もう、色んな人にぶつかりながらも、ダッシュして、駅からすぐの会社に向かう。
そのかいあって、ギリギリ会議には間に合った。
危なかった。
もう少しで、全てがパーになるところだった。
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