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考えすぎて頭痛くなってきた。
よし、寝よう。これは悪い夢だ。起きたら何もかももとどおりだ。そうにちがいない。
目をつぶり、きしむベッドに寝返りをうつ。
しばらく寝返りをうちつづけていると、枕元に何かの気配。
恐る恐る目を開けると、ベッドの横に金色のゴリラが座って鼻をほじっていた。
「……」
何も言えない僕に構わず鼻をほじり終わると、ゴリラはこちらを見据えて言う。
「夢じゃねえから。」
指先についた輝く鼻くそをはじき、金色のゴリラは消えた。
当然のごとく、僕もゴリラ。
これは悪夢じゃない、地獄だ。
よし、いっそ死ぬか?
…いや、やめとこう。
叶えたい夢も、描いた未来もつかまないで死んでたまるか。
それに死体の処理が厄介すぎる。
最悪両親が捕まる。
ワシントン条約的なもので。
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