2人が本棚に入れています
本棚に追加
目を覚ました僕がやれることは...無い。
戻り方を考える?
いや、片っ端からやれる事をがむしゃらにやった所でなあ。
時間が無駄になるだけだ。
途方に暮れ、何となく腕立てを始める。
無限にできそうだが、これ以上ゴリラ分を増やすメリットはなにもない。
既に飽和状態を超えている。
母が「朝食できたよー」と階下から僕を呼ぶまでしばらく頭を抱えていたが、そんなに都合よくいい案が浮かぶはずも無く。
階段を下り、ダイニングの椅子に座ると、嫌な音を立てて軋んだ。
「ゴリラって鮭食べても大丈夫なの?」
母が心配そうに聞くが、最悪腹を壊す程度だろう。
問題は無い。
こんな体になった上に好物まで奪われてたまるか。
箸を手に持つと、へし折れた。
まずやるべき事は力加減の練習だな。
ひとまずの方向性が定まっただけよしとしよう。
最初のコメントを投稿しよう!