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「つまり地球で高校生をやるのではなく、異世界で勇者とか王様とか犯罪者になり、その状況下での役割を演じることになるという意味じゃ」 「どんな状況か、僕が自分で選べるんですか?」 「いや、わしの思い付きで行き先が決まり、わしが退屈したら白い世界に引き戻す」 「ちょっ、なんでそんな絶対的な存在として僕の上に君臨してるんですか! それに今後も僕を見続ける気満々だし……」 「とりあえず立場の違いだけは分かっておいた方がよいぞ」 「本当にそうみたいですね。さっきはハゲとか言ってごめんなさい」 「おっ、急にしおらしくなったな。どうしたのじゃ?」 「だって急に異世界に飛ばされても、生きていくだけで大変でしょ? でも声さんの思い付き次第では、特殊な能力を持ってるとか、生きるのに有利な状況下で新しい生活が始まるってことですよね?」 「まぁそうじゃな」 「そりゃ、しおらしくもなりますよぉ。やだなぁもう、お茶目さん」 「誰がお茶目さんじゃ」 「ふふふっ、頼んますよ本当に」 「まぁよい、お主が言葉で攻められることを喜ぶマゾっ気の持ち主なのはよく理解しておる。よって異世界での言語解析能力をやろう。これさえあれば、どんな言葉や文字でも学習することなく最初から利用できるのじゃ」 「なるほどぉ、それは絶対に欲しい能力ですよね。でも、その能力だけですか?」     
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