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「とりあえずは、異世界行って本気出せ!」 「あはははっ、分かりました。でも異世界で面白い物語を紡ぎだせたら、そのときは僕を元の高校生に戻してくれますか?」 「うむ、お主の異世界での生き様が、わしを最高に楽しませる物なら、元の生活に戻してやっても良いぞ」 「本当ですか?」 「約束しよう! さぁ若者よ、白い世界に穴を開けるのじゃ」 「アイアイサー」  僕は無駄に元気よく返事をした。こうなったらテンションを上げて、声さんに最高の演技を見せてやろうじゃないか。  そして僕は白い世界に穴を掘り始める。爪でカリカリと地面を削ると、白い粉が沢山出てきた。 「あの~、爪が凄い痛いんですけど……」 「ガ・ン・バ・レ」 「はいぃぃい!」なんて返事をしつつ、カリカリと続けてたら、三十センチぐらい掘った時に、穴の先がポロリと落ちる。  そして穴から光があふれ出し、僕は白い世界の穴に吸い込まれた。
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