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振り返ると、そこには制服姿の女子高生。
そして、土手の下から、「すみませ~ん!」と、こちらもまた、高校生の男子二人がグローブ片手に駆け寄って来た。
「怪我はありませんか?」
心配そうに俺の顔を覗き込むスポーツ刈りの男子学生と、「ったく。コイツがノーコンですみません」と、彼の頭を叩く、背の高いもう一人の男子学生。
彼らの話をまとめると、どうやらキャッチボールをしているうちに、エキサイトして、かなり速い速度で投げたものの、コントロールを過ってしまい、俺の方へと飛んできたということらしい。
もしあの時、あと一歩足を踏み出していたら、きっと鼻にボールが当たっていただろう。
いいや。
下手したら頭に当たって大怪我をしていたのかもしれない。
そう思うと今更ながら背筋がゾッとし、冷や汗が垂れて来る。
本当に声をかけてくれた彼女には感謝しかない。
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