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プールでデートは危険です
その8
「 こっちへ引っ張られてきてました。3人くらいの男の人に囲まれて、
わかんなかったけど多分派手なレインボーの水着だったから! 」
「 こっち??? 」
「 従業員用出入り口で人気がないからな 」
と女と男数人の声、その中に
あ、誰?安藤くん?
「 おい、やばいぞ、監視員が来た 」
「え?どうする? 」
「 仕方ないこのままふけようぜ
ったく、仕事前のチャンスだったのに 」
と言いながら男たちは声と反対の方へ走っていった。
残された僕は殆ど裸で地べたにうずくまる。あそこも勃ったままおさまる気配もない。ただ怖くてぐったりとしてしまって、横にあった脱がされたビキニで大きくなった前を隠すのが精一杯だった。
「 三枝?? 」
僕が引っ張られてきたウォータースライダー方向から飛び出して来たのは、安藤くんだった。その手にはさっき履いてた水着が握られてる。
ああ、その脱げてしまった水着探して来てくれたの……
ぼんやりそんなことを思ってた僕に
「 大丈夫か?大丈夫? 」
とひざまずき、
ウンウンと頷く僕に
「 本当に? 」
と言いながら、僕の下半身に握っていた水着を被せて後ろを振り向く。
「 すみません、ありがとうございました。
まだ、大丈夫だったようです 」
「 良かった! 」という女の人の声と
「 そうですか、男たちの方は逃げたみたいだけど、こちらの救護室に一応来た方が良いでしょう 。
怪我してるかも知れない 」
安藤くんが僕の顔を見て
「 立てる?おぶって行こうか? 」
というので、首を振って
「 大丈夫だから、歩けるし 」
と答えると、
「 じゃあ、プールの入り口の救護室に来てください 」
と監視員と女の人は去っていった。
安藤くんに肩を抱かれ背中を優しく撫でられて、涙が止まらなくなる
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