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「なるほどね、誰もがしっかり毎日を大事にしなきゃいけないのは分かったよ。でも、それならあの手紙は何?何かあったんじゃないの?」
「少しは私の意見に酔いしれると思ったのに、城崎くんてば生意気ね。」
「君も素直に僕の質問に答えるような女だったらもう少し可愛げがあったのかもな。それに僕が今まで1度でも君の意見に酔いしれたことがあったか?」
「そんなことは良いのよ!……死ぬ時のこと、少しは考えてみてよ。」
何故彼女がこんなにも死の話をしたがるのか、僕には分からなかった。
いわゆる病み期というやつなのだろうか……とちらりと彼女を見たが、気にやんでいることは無いように見えた。
いつも通りの彼女。昔と特に何も変わらない。
しかし僕はとりあえず言われた通りに死について考えた。
特にこうやって死にたい、とかは思いつかず、あるのは漠然とした好奇心と恐怖。
死ぬのは怖いけれど、死んだら一体どうなるのだろう……といったところだろうか。
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