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普通の人とは少し違う感覚を持つ彼女。
僕が否定や拒否をする可能性もあったのに、堂々と自信満々に話をする彼女は格好良く見えた。
そうして僕達は、卒業の日笑顔で別れた。
平和な別れだった。
彼女と恋人でいた時間は、1年だった。
大学生にあがり、彼女とは一切接点がなくなった。
実家に帰ってきたという話を聞くこともなく、1度だけかけた電話も繋がらなかった。
大学3年生の頃、一人の女性と恋人関係になった。勿論、きちんと好意を持って関係に至った。
2つ年下の、小柄で可愛らしい子だった。
彼女とは違う普通の、園田さんという女性だった。
今も元気にしているだろうか。
園田さんとは恋人らしい毎日を送っていた。
付き合いは5年にまで及び、お互いに社会人として落ち着いてきた頃には結婚という言葉まで飛び出した。プロポーズは僕がされたようなものだった。
もちろん結婚をしても良い頃だと思ったし、園田さんにとって良い答えを出した。
答えを聞いた時のあの可愛らしい笑顔は、今でも忘れられない。
しかし、丁度タイミングを見計らったかのように、僕の元へ手紙が届いた。
彼女からだった。
手紙を見てすぐに、僕は荷物をまとめ園田さんの元へ向かった。別れを告げるためだ。
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