一瞬・・・だった

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一瞬・・・だった

 一瞬・・・だった。  何が起きたのかわからない。ただ、目の前を物凄い砂埃が巻き上がり、耳は轟音のせいで激しい耳鳴りが続く。  誰かが叫びながら近寄ってくるようだ。  砂埃の向こうに見える人影が近づいてくる。  何かを叫んでいる。  頭にまだ小枝や木の葉が降ってきている。  これは現実なのか。そんな考えすら思い浮かばない状況だった。  ようやく、視界が開けてきた。  目の前に何か巨大なものが影となって現れてきた。  人影と思ったのは人ではなかった。  今起こった現実と、起こる前の現実とが僕の頭の中で交錯していたんだ。  一瞬の出来事。  見慣れた光景、いつもの場所、それが一変した。
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