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「さっき会計してる時、お義母さんに電話しといたんだよ。」
彼に緑茶を入れた湯のみを渡すと、私に、事情を説明してくれた。
それから、母にも、家での過ごし方まで、説明してくれた。
「……そんなわけで、家事もお願いしてしまい、ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。あとは極力安静でいるように、お義母さんが監督しててください。よろしくお願いします。」
「炊事は、お任せあれ。ヤっちゃんも、栄養とって体に気をつけてね。
今日は、もうすぐ出来るから、食べていけるでしょ?」
「すみません、お言葉に甘えて、頂いてから、帰ります。僕、何か手伝いましょうか?」
「あ、じゃあ、お箸並べてくれるー?」
母が遠慮なく婿を遣い、彼も遠慮なく母とフランクに話してるところを見て、安心して、そのままリビングで、ご飯が出来るまで横になって、夕飯を待った。
少し疲れたから、目を瞑っていると、久々にベッドとトイレ以外の距離を歩いて、足がだいぶ疲れていたことに気づいた。
父もそのあとすぐ帰宅して、ビールを開けると、
「ヤっちゃんどうだ1杯?」
なんて勧めていた。
「いや、このあと運転して帰らないとなんでー。」
「大丈夫だよ、1杯くらい。」
「いやー、車じゃないなら、頂きたいところですがー…。」
なんて声が聞こえて、
「こら、お父さん勧めないでー」
と、母が父を止めていた。
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