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「家で過ごせるなら良かったね。家でも、ここならお義母さんもいるし、俺も安心して帰れるよ。」 病院の外に出ると、安心したように笑って言ったあと、私を外のベンチ座らせた。 「車を寄せるから、ここで待ってて。」 せっかく持ってきた、大きな入院バックは、1袋は預かってくれると看護師が言ってくれたから、帰りは身軽だから、 「一緒に駐車場まで歩けるよ。」 私が、そう言っても、 「少しでも、負担かけちゃだめだよ、 歩き回るのは、まだ怖い。 基本、動かないで。大人しくしてて貰わないと。」 そう言って、駐車場へ走って行った。 彼の心配は、まだまだなようだ。 タオルとか、かさ張るものだけ詰め込んで置いてきたから、次に入院するときは、軽量バックだけの身軽で良さそうだな、なんて考えていたら、目の前に車が停まった。 足早に降りてきて、ベンチまで迎えにくると、差し伸べてた彼の手に、手を重ねて歩く。 車のドアをあけると、助手席にどっしり座るまで、腰に回した手でサポートして座らせてくれた。
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