瑠璃ひとひら

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「璃桜の視る幻は本当に未来の一瞬なんですよ。あの子に最期の時を視られた者は、必ずその状況で亡くなっています。数日後か、数年後かはまちまちですが。……死神の力みたいでしょう」  まさか、と言い返すには富樫の目が静か過ぎる。   「視たモノをむやみに口走らないよう……あの子の心は、自分の声を封印してしまったのかもしれませんね」  そう言って微笑んだ富樫の目は、決して笑ってなどいなかった。
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