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仕事の仕方や、選ぶものの基準。 よくよく見れば気がつくことができる。 時々、違和感を感じさせる、そこここに残っている前の人の影響。 それだけ君は心を傾けて誰かと向き合っていたんだろう。 でもね。 社食での騒動から気をつけて君を見ていて、僕はそんな君が、好ましいと思った。 僕にも、そんな風に向き合ってくれないかなって、思った。 僕も、君からそんな風に影響を受けたいと思った。 だから。 僕は君が好きなんだと思う。 思いを自覚したところで、僕たちの関係は何も変わらない。 時々通勤が一緒になって、時々社食で一緒に昼飯をとって、時々終業後に飲みに行く。 時々の頻度が、以前より少し増えたかな、というのがせいぜい違うところ。 会社の同期としては普通の距離。 だって何も踏み出していないから。
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