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我輩は猫である。
名前はまだにゃい。
と言ったどこかの偉い猫さんがいたそうにゃ。
あたしは猫だけど、この猫さんのように偉くはにゃい。
なろうと思ってもにゃいけど。
でもこの猫さんよりあたしは恵まれている。
まず、あたしは飼い猫にゃ。
飼い猫と言っても、いろんな家を回っているから、本当の家は自分でもどこだかわからなくなっちゃったけど。
名前もたくさんある。
いろんな家で、いろんな名前で呼ばれてる。
本当の名前は何かって?
生憎、あたしにもよくわからにゃい。
あたしは普通の猫とは違う。
それは自覚してる。
あたしは普通の猫と違って、人間に心を開いている。
開きまくっている。
他の猫からは、あいつは猫じゃないよく言われる。
まあその通りだから、気にしてはにゃい。
でも人間に心を開いて、何されても許せるような性格でいたから、あたしは恵まれている。
ご飯はもらえるし、寝る場所も確保できるし、撫でられると結構気持ちいい。
あとあたしは首輪をつけているから、ホケンジョに連れて行かれることもにゃい。
ホケンジョというところがどういうところなのか、わからにゃいんだけれど。
まあ少なくともあの偉い猫さんよりは恵まれているということがわかってもらえたかにゃ?
猫は一匹で生活して、一匹で生き抜く生き物だけど、そうやって生きていくのは簡単ではにゃい。
現代社会を生きていくのは難しい。
だからあたしみたいに人間に心を開いて生きるのが、賢い生き方にゃ。
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