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真っ白い壁紙が綺麗だった。冷え切った脚を絡ませながら抱き合い、互いを温める。彼の手は私の身体を後ろから抱え込んだ。
ベッドの中で安心感に似た暖かい酸素が私の体に流れこむ。部屋に鼓動は二つしかなくて、ゆっくりと時間が経っていく。
温もりから鼓動から、悲しいくらいに優しい人はこの世界に存在しているのだと知った。
暗闇でやっと逃げ場所を見つけた気がして
臆病者の私の唇に触れた貴方の唇を、舌を、私はただ目を閉じたまま自然に受け入れる。
セックスは透明で切ない麻薬だ。
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