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あれから両想いになった俺ら
変わったのは距離と呼び方
向かい合わせのソファに座ってたのが一緒のソファに座るようになり、たまに膝枕したりされたり
名前は俺がサクトと呼ばれ、俺はレイさんと呼ぶようになった
十分すぎるくらい幸せだ
「俺はこのままでいいのか?」
「いや、そのままだと目立つからこれ被って」
そういえば敬語も禁止にされた
それはいいとして、今から俺を追い出した国に向かう予定なのだ
ギルド登録もあるが先輩が行ってみたいというのでお忍びで行く
実はこの世界では髪や目の色が重要視され、属性の色がそのまま出るのだ
俺もレイさんも黒髪黒目だ
しかしこの世界にそんな属性は認識されていない
闇も黒に近いが紫に近い黒だ
そのため学園でも常にローブをつけるか、認識阻害の魔法をかけ、色だけ違く見えるようにしていた
そのため先輩に渡したローブにも同じく認識阻害の効果をかけている
先輩には深い青のマントを渡し、俺は黒のマントを羽織る
念のため腰に魔武器の刀を帯刀して家の外に出る
「そういえば外出るの初めてだな」
「え、そうだっけ?身体に悪いな」
結構長い時間家ん中だけではちょっとな・・・
「ログハウスなんだな、しかもなんか小さくないか?」
まあ森の中に作るんならログハウスが無難だったし
「広さに関しては地面に魔法陣を書いて空間をいじってるから、外よりも中が広くなってんの
レイさんは知らないと思うけど実は地下と2階と屋上まであるよ」
「じゃあ帰ってきたら家の中捜索しなければいけないな」
捜索って
笑いながらレイさんを見れば、レイさんも笑って頭を撫でてきた
あの日からレイさんは良く頭を撫でてくれるようになった
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