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「ほお、じゃあはい」
「なんですかその手」
不意に差し伸べられた手に疑問をもつ
「お前が離れんなって言ったんだろう、離すなよ?」
手を繋げってことですか
ありがたくその手を握り、都市部の方へ向かう
「ひどいな・・・」
小さくレイさんが言った言葉に同意するように首を振った
崩れかけた住居や、崩れてなくてもボロく今にも崩れそうな家が並び人気は全く感じないが恐らく俺らに警戒して窓から覗いてるやつや、壁に隠れ襲うチャンスを狙ってるやつもいる
殺気がダダ漏れすぎて隠れてる意味がないと思いながらもそんなことは先輩には言わず、一応俺らの周りに結界を張っておいた
「ん?おい、あれ!!」
繋いでた手を引っ張るように家と家の間の小さな隙間入って奥へ進んでいく
身長もさして変わらないレイさんが前にいるから、何を見ているのかは分からないが、なんとなく魔力の気配で分かった
「おい、お前ローブ外せ」
通路を抜け少し広くなったところにそいつはいた
先輩に見られぬようにローブで顔全体を隠し、僅かに震えている
「なんかしたんですか?こいつ」
「いや、お前から聞いた話だと、なかった色を持ってたからつい気になってな」
ああなるほど、それにしてもよくあの一瞬、しかも暗く遠い場所なのに見えたもんだ
ちなみに髪も目も火は赤、水は水色、土は茶色、風は黄緑、雷は金とされている
大体の生き物はこの5色の中のどれかで髪も目も同じ色をしている
二属性持ちは目と髪の色が違くて、それ以上になると混ぜた色になるか、オッドアイになったりするらしい、歴史的には・・・
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