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この時代唯一の緑属性に会えるとは
俺らも持ってはいるがこの属性に関しては制限が強く使えないに等しい属性だ
「それで僕はどうすればいいの?」
そういうラックとついてきたレイさんを連れて家の裏にある庭に連れきた
「こんなところあったんだな・・・」
「きれー」
一年くらいかけて作った庭は結構こだわっていて、周りを白のフェンスで囲み、フェンスに絡みつくように咲いているのは赤と青と黒の薔薇
実はこの庭にも魔法でフェンスをくぐると広くなっている
中に入ると中心に大きな木が1本たっておりその周りはカラフルな花が咲き誇っている木とフェンスの中間くらいに四角い川を作り、魚も泳いでいる
更にこの庭を四区画にわけ、作物栽培、薬物栽培、樹木栽培、鉱物作成を行っている
普段食べる食材は作物栽培用の畑で、薬を作るための薬草は薬物栽培のハウスで、果樹などの木は樹木栽培を行う果樹園で、実験する時に使う鉱物は特別な技術を使った小さな洞窟で作っている
俺はその中でも一番近い畑連れていった
二人はまだこの庭が気になるようで周りを見渡している
「栽培エリアに入らなければ他は好きに入っていいぞ」
「ほんと!?やった」
と走り回りそうな勢いのラックをレイさんが捕まえた
「まったく俺はお前の父親か」
呆れをにじませている声だが表情は少し楽しそう
「レイさんが父親なんて子供は自慢し放題だ」
羨ましいな、なんて呟けば
「何を言ってる、俺が父親なら母親はお前だろ
じゃあお前にとって俺は自慢の旦那ってことだな」
ああ、この人には恥じらいが無いのだろうか
「パパとママ?」
「そうだ」
「やったー!」
満面の笑を浮かべるラックと笑顔のレイさんに絆されそうだ
嫁なんて嫌なのに・・・
でもレイさんならいいかなって気持ちも少し、ほんとに少しある
まだ内緒だけど
今はごっこ遊びのような家族だが、いつかはちゃんと家族になれたらいいな
ってはしゃぐラックを抱えるレイさんを見ながら思った
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