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やっと落ち着いたラックは畑に生えた二つの苗を見ていた
「じゃあまずは緑属性からだな、これはレイさんも出来るので一緒に」
関係ないとばかりに遠目で見ていたレイさんも呼ばれて近寄ってきた
小さな苗を囲む3人っていうのに少し笑いそう
「何を笑っている」
笑ってたみたいだ
「いや、なんでも」
「ママたのしそー」
既にママなのか俺は・・・
「ほら続けてくれママさんよ」
ふざけたレイさんを軽く睨みつけるが赤くなった顔を見せたくなくて睨みきれなかった
「かわいいやつ」
うるさい
「続けるぞ!
じゃあまずは2人とも前の苗に向けて大きくなれって思いながら魔力を流して見てくれ」
そういえば二人は葉に手を触れて魔力を流した
「っわあっ!」
ドサッと後ろに倒れたラックに手を貸し、ズボンに着いた土をほろった
「分かった?これが緑属性の能力」
先程までは親指ほどの小さな苗が一瞬で成長した
ラックの方は2mほどの木になり艶やかな葉と真っ赤な花が咲いてる
それに対しレイさんが流した方は1mにも達さず花どころか葉も生えていない木だ
「俺は才能がないのか・・・」
すごーいと自分の木を見て花を摘んでるラックの横でうなだれるレイさん
「いやそれが普通、いやむしろ成長した方だな
って言っても今この属性使えるの四人しか居ないんだけどな」
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