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この話を2人にすれば、レイさんはなるほどなと頷き、ラックは目をキラキラと輝かせていた
「僕木大きく出来るの!?」
「ああ、花も草も、植物は基本出来るな」
わああーと楽しそうなラックを落ち着かせ、もう一つの属性、空の説明に入る
「空って言うのは二つの捉え方がある
一つ目はそら、つまり天気の操作だな
二つ目はくう、空気に含まれる魔力に自らの魔力を同調させることで自分の魔力を消費させずに使用、また別属性の使用も可能となる
ただし二つ目関しては近くに媒体となるものが無いと自分の属性外は使用出来ない」
こんなふうにな
中心に佇む大木の上にだけ大雨を降らせ、周りを囲む川の水を上にあげドーナツリングのように空中に漂わせる
「うわうわっすっごーい!」
ラックなんでも興奮するようだ
「実際にこうやって見ると魔法とは凄いものだ
・・・だが怖くもあるな」
そう確かに便利だが、使い道を誤ればかなり危険なものが魔法だ
それを理解せずに使うやつがいるからラックの親のように巻き込まれて死んでしまうやつも出てくるんだ
「レイさん」
「ん?」
そうやって冷静な判断を出来るから生徒会長の人気を越すほど多くの生徒に愛され、厳格さが必要な風紀の委員長になれたのだろう
「なんかもう嫁でもいいや、こんなんですけど貰ってくれますか?」
やはり不安は拭えなくて
「・・・そんなの当たり前に決まってるだろ、お前がヨボヨボの爺さんになっても愛してやるよ」
好きがどんどん増えて、どんどん欲張りになっていく自分
「俺もレイさんがジジイになっても、死んでも愛してます」
庭の中心で騒ぐラックを尻目に俺達は初めてのキスを交わした
人生初めてのキスは柔らかかった・・・
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