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「じゃあ、説明っすから近寄ってくれ」
目的の場所に着いたのでイリアとの話を中断させて、後ろについてきていた者達を集めた
やはり、警戒心が強く距離は遠い
しかし言い方は悪いが同じ苦しみを共に味わった者同士、種関係なしに寄り添いあってるのが分かる
ま、どうせ俺が付き添うのは今日だけだから、むしろ安心なのかもしれない
ここにいるのは吸血鬼やエルフ、獣人もいるし、竜人の子供までいる
いつか迎えくるかも知れなくても、数日は共に過ごす者達だ
土地神が俺のために頑張ってくれたのに、その思いを俺が壊すようなことをするのはちがう
だから仲が良い方が安心ではある
「まずは紹介する、この森の土地神様だ」
『 初めまして、お世話してあげるわ
ここの自然を壊さないこと
これさえ守れば別に好きにしていいわ
もし何かあった時この世界で生きられるとは思わない方がいいわ
神を敵に回したも同然のことですからね・・・』
またいつか、と言うだけ言ってあっさり引っ込んだ土地神
「じゃあ次は家な」
手渡しはあれなので風を使い、皆の手にあるものを乗せる
「なに、これ?」
「家」
「いや、住めねえだろ!?」
「今からそれを説明すんだよ」
はあと思わずため息
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