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テーブルに向かい、構成を考えていたら後ろで人の動く気配がした
「おはようございます、久しぶりですね先輩」
「・・・だれ・・・って、お前っ!」
俺の顔見るなり、急に詰め寄る先輩に驚きながら
ああ覚えててくれたんだって、少しほっとしてる自分もいた
「お前、どこにいたんだ!探したんだぞっ」
そんな先輩にざっと流れを話、先輩がいる場所が異世界だと話をしたら、一瞬目を見開いたが窓から見える外の様子に納得したのか、黙って俺の横に座った
まあ明らか、日本にいない鳥のようなものが見えたのだろう
「はぁ・・・それで、これは何をしていたんだ」
変わらない冷静な性格に嬉しくもあり、どこか悲しかったりもした
「あっちに帰す方法模索してるんすよ、だから見つかるまではこの家で我慢してて下さい」
先輩には幸せでいてほしい
だからちゃんと居るべき場所に返さなきゃな
「別にこのままでいい」
「は?」
予想外の返答に脳内をハテナが埋め尽くしてるぞ俺・・・
「あちらに未練もないし、会社も引き継いだばかりだ、別に帰らなくても支障はない」
そうは言われても
「だってあっちに家族もいるしでしょう?」
2つ上の先輩は今28だろう、社長を降りるにも早すぎる気がするが
「俺は独り身だ」
「はああ!?」
ありえない、あんな選び放題な先輩が独り身なんて信じられないぞ
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