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「ヴィム・ノートンで間違いないね?」
「…はい」
「私は、賞金稼ぎのヒトミ。あなた最近賞金首のリストにピックアップされてて、賞金額も高かったから張ってたんだけど、罪状は分かってる?」
「大体の目星は―」
「そう。じゃあ、悪く思わないでね?」
「いえ……それでその、どこの換金所に行きましょうか?」
「デートじゃねんだよ!?」
ヒトミは拳を振って力説した。
「何そのテンション!? 捕獲されたのに、あんた本当に賞金首?」
「……恥ずかしながら?」
「調子狂うな?まぁいいや。油断させといて、ズドンは通用しないからね?そういうの慣れてるから?」
「別に、そんなことは――速やかに送って貰えるなら、助かります」
「送ってもらうって、何でエスコートみたいになってんの? 連行だよ、連行?」
ヒトミはいささか、納得いかない様子だったが、電子手帳を取り出して調べた。
「さっきはまだあなたの詳細が更新されてなかったんだけど――ああ、なるほど。まぁ取りあえず、車両移ろっか? ここじゃ、ちょっとね?」
「あ、はい」
見渡す限り、車両全体がゴロツキの死体と血の海だった。
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