第1話

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「ヴィム・ノートンで間違いないね?」 「…はい」 「私は、賞金稼ぎのヒトミ。あなた最近賞金首のリストにピックアップされてて、賞金額も高かったから張ってたんだけど、罪状は分かってる?」 「大体の目星は―」 「そう。じゃあ、悪く思わないでね?」 「いえ……それでその、どこの換金所に行きましょうか?」 「デートじゃねんだよ!?」 ヒトミは拳を振って力説した。 「何そのテンション!? 捕獲されたのに、あんた本当に賞金首?」 「……恥ずかしながら?」 「調子狂うな?まぁいいや。油断させといて、ズドンは通用しないからね?そういうの慣れてるから?」  「別に、そんなことは――速やかに送って貰えるなら、助かります」 「送ってもらうって、何でエスコートみたいになってんの? 連行だよ、連行?」 ヒトミはいささか、納得いかない様子だったが、電子手帳を取り出して調べた。 「さっきはまだあなたの詳細が更新されてなかったんだけど――ああ、なるほど。まぁ取りあえず、車両移ろっか? ここじゃ、ちょっとね?」 「あ、はい」 見渡す限り、車両全体がゴロツキの死体と血の海だった。
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