第2話

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第2話

列車が駅に到着した。待ち構えていたように死体検証もろもろが入ったので、二人はここで取りあえず降りることにした。 高台にあるワゴンのコーヒーショップで、一息入れることにした。 今日は少し冷える。キャップにトレーナーの青年が身ぶるいしながら、コーヒーを注文していた。 屋外に設けられた簡素なイスに座って、ヒトミは情報提供のページの動画をヴィムに見せてまくし立てた。 「ほら、これ?監視カメラにバッチリ映ってるでしょ?」 「確かに―てっきり呪いの件だと思ったんですけど、備考には他に何も?」 「うん。何で古文書あさってたの?」 「呪いの解放の仕方について、割と古い古文書に載ってるっていう話を」 「それも多分デマじゃないかな、そうやって嘘情報流して、踏ませるの」 「…なるほど。あの、さっきから気になってるんですけど…何で枷を外してくれてるんですか?」 ヴィムは自由になった手を強調して、言った。
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