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「ん? まぁ、命助けてもらったし――逃げたきゃいつでもどうぞっていう」
「はあ…」
「まぁ望むなら連れていくよ――ていうか、何で自分から捕まりに?」
「そろそろ決着を付けたいというか…ここ1~2年ぐらいゴタゴタが続いて、正直しんどくなって。そんな時に自分の賞金首の告知を見て、ついに来たのかと。もう、いいかげん捕獲されてでもこの呪いから解放される方法を知りたくて。これの重要性を知っているなら、詳しい情報が手に入るんじゃないかと」
「結構無茶するね? 賞金首の列車に同乗してたのは?」
「あれは、お金が無かったんで――しかも車両を間違えてて、席も無かったですし」
「何か、あんたらしいね?」
ヒトミは自然に笑みがこぼれた。
「私も呪いに喰われた人間なんて都市伝説ぐらいに思ってたけど。だって少し力を借りるだけでも命と引き換えってイメージだし、平気なもんなの?」
「今のところ、生活の上での問題は特にないですけど―」
「そうなの? もっと、何かすごい大変そうだけど?」
「いや謙遜してますけど――大変ですよねぇ、実際?」
「え?」
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