第2話

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すると、ヴィムが青年に殴りかかった。 青年は「お」と言ってひらりとかわした。ヴィムはヒトミを介抱する。  「大丈夫ですか?」 「ありがと」 青年と二人は対峙した。青年はニッコリと笑った。 「ああ、紹介が遅れました。僕、アレンって言います。殺し屋やってます」 恐ろしく整った顔で彼は、少しいぶかしげに首をひねった。 「でもなんか、様子がおかしいですね。動きはまた少し良くなりましたけど…それとは別の…ハッキリとは言えないけど、今までにない―」 すると、閃いたように指を鳴らして言った。 「ああ! ひょっとして――また何かを吸収しました?」 ヒトミとヴィムは核心を突かれ、たじろいだ。 「はは、やっぱり? そりゃあめでたい! 素晴らしいじゃないですか?」 アレンはまくし立てたが、ノリとテンションが場違いすぎて、不気味だった。 「どんなことが起こりますかねぇー今度は?」 「今度?」 ヒトミが聞き返すと、アレンは、 「ああ、それも聞かされてないんですか? でも、勝手に言っちゃっていいのかな、これ―」 「何…?」 「いや彼は、以前に――」  ヴィムはその一瞬で、アレンとの距離を詰め、殴りかかった。
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