第3話

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その数日後、部族の方から、交流会を開きたいという申し出があったらしく、開催することになった。 そしてリーダーたちは、 「俺らは個別に、彼らに付き合うことになった。何でも、山の上に見せたいものがあるらしい。神聖なものっぽいな。どうやら、これはそれのための交流会みたいだな?」 と彼らに同行して行った。あの話を聞いた後だったので、不安になった。 そんな中で宴は始まった。 「よう? どうやら、そろそろ締めに入ってきたのかもな?」 マトフに話しかけられ、ヴィムはムッとした。 「偶然だ おっさんが変なこと言うから」 「くっくっ 島バミには少数の人間を操る力もあるらしいぜ?」 「うるさい!? 酒でも食らってろ」 ヴィムはふてくされて、マトフから離れて座った。 すでに酒をかなりあおり、出来上がった男がヴィムの隣に来て絡んできた。 「どうしたー神妙な顔して、なんか悩み事でもあるのか?」 「別にそんなんじゃ」 「はは、子供が変に気ぃ使うなよ?」 酒飲みの男がヴィムの頭を撫で回した。ヴィムは鬱陶しく感じつつも、こういう触れ合いを満更でもないと思っていた。
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