第1話

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賞金首の一人があごでしゃくった。 「上だな……誰かが移動してる気配がする」   「バカが、ハチの巣にしてくれって言ってるようなもんだ――」 一人の男が速やかに窓際に向かった。こういった対応には慣れている感じだ。窓を全開にし、素早くライフルを構えて、身を乗り出す。 「死ねッ」 ワンショットを繰り出した。 皆、固唾をのんで見守っていたが、その後のリアクションがない。 近くで見ていた一人が、しびれを切らし声をかけた。 「おい、どうした? やったのか?」 すると、次の瞬間― その男が窓際から中央に蹴り飛ばされ、吹っ飛んできた。もはや、男の顔に生気はなく人形のようにぐったりしている。首を深く掻っ切られていた。
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