第1話

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「はは、頭悪いの? 今説明したっしょ? ま、いいや――」 彼女は額に横ピースをかかげ、ポーズを決めると叫んだ。 「はーい! あんた達ならず者の天敵(アイドル)、賞金稼ぎだみょーん☆」 思いがけないノリに、場は水を打ったように静まり返った。女は拍子抜けした。 「あれ? 盛り上がれよ?」 「っざっけん―」  弾けるように飛びかかってきた男に対して、彼女は手に持ったリングの形をした刃物で首を一閃した。速くて正確過ぎる。 男はそのままの勢いでぶっ倒れて、事切れた。 「そんなァ、死に急がなくても――どうせ皆死ぬのに?」 賞金首たちは騒然とした。 「何だこいつ……このデタラメさ、まさかほんとに―」  「いや、聞いたことあるぞ……なんか自作の武器を多用して、最近名を挙げてる奴がいるとか?」 「この小娘が?」 「あは、ご紹介どうも♪ あんた最後に回すね?」 彼女は笑顔でウィンクした。
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