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「はは、頭悪いの? 今説明したっしょ? ま、いいや――」
彼女は額に横ピースをかかげ、ポーズを決めると叫んだ。
「はーい! あんた達ならず者の天敵(アイドル)、賞金稼ぎだみょーん☆」
思いがけないノリに、場は水を打ったように静まり返った。女は拍子抜けした。
「あれ? 盛り上がれよ?」
「っざっけん―」
弾けるように飛びかかってきた男に対して、彼女は手に持ったリングの形をした刃物で首を一閃した。速くて正確過ぎる。
男はそのままの勢いでぶっ倒れて、事切れた。
「そんなァ、死に急がなくても――どうせ皆死ぬのに?」
賞金首たちは騒然とした。
「何だこいつ……このデタラメさ、まさかほんとに―」
「いや、聞いたことあるぞ……なんか自作の武器を多用して、最近名を挙げてる奴がいるとか?」
「この小娘が?」
「あは、ご紹介どうも♪ あんた最後に回すね?」
彼女は笑顔でウィンクした。
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