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「調子のんなよガキ……人数考えろ?」
「いかに脅威のルーキーでも、そりゃ一対一の話だろ?」
賞金首たちは、彼女を取り囲んだ。
「ふふ、そうそう。一人一人が微々たるなら、怒涛で卑怯な追い込みワンチャンしか無いっしょ?」
彼女は指でくいっと手招きして煽った。
「手間も省けるし、カマーン?」
本来の姿を取り戻した、大勢のガラの悪い男たちが一人の小娘に襲いかかる。
だが、彼女はいきなり曲芸サーカスのように逆さに飛び、男たちの頭に手をついて、外側に飛び越えた。そんな彼ら尻目に武器女は「こっちこっち?」とはやしたてる。
殺気立っていっせいに向かってくる男たちを、彼女は身軽にかわし、すれ違い様に両の手の刃物で切り裂いていく。無駄なく、ほぼ一撃で致命傷を負わせるように。
彼らの多くは、自分の身に何が起こったのかも分からぬうちに断末魔を上げ朽ちていった。
もはや戦意を無くし逃げようという者も、彼女は一人として逃さない。
あっという間に、一面が血の海と化した。
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