九章 監獄の赤い燭

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・ 身悶えるキュバスに繋がれた鎖が音を立てる。 グレイはその鎖を手にすると躊躇いもなくキュバスの熱いそこに押し込んでいた。 「ああっ…冷たっい…痺れるっ…」 熱く潤んだ肉壁をぐりぐりと冷たい鎖がえぐっていく。 血だらけにまみれた口角を拭うと狂ったように腰を振りだしたキュバスを眺めグレイは高笑いを立てた。 「快楽を得られれば道具でもいいとはお前達は愚かな人間そのものだな」 「ああっそんなことはっ…これもっ…伯爵様のこれもちゃんと欲しっ…」 キュバスは鎖で犯されながらグレイの猛るものを手にしてしごく。 「まあいい…今夜は楽しませてくれる我がフィアンセは留守にさせてある。たっぷりの有り余る時間を使ってお前があれの代わりに楽しませるがいい」 グレイはそういうとキュバスの顔をぐっと自分のものに近づけた。 「お前をこれで可愛がるのはそのあとだ…いいな」 「はい…」 差し込まれたままの鎖には流れ出した淫靡漂う粘液が絡みつき伝い落ちて床に染みを作る。 心臓からはボタボタと血を流し、恍惚の眼差しを向け虚ろな返事をするキュバスの顎を摘まむとグレイは 「いい子だ…」 そう耳元で囁き深い口付けを与えた。
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