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「ん、……ふぁ……んっ……あっ」 「拓斗さん、なか……気持ちいい?」  ふっとのぞき込む瞳が扇情的で、それだけで関谷は達しそうになった。  七変化する彼の声。  今は艶っぽく湿っていて、耳元でささやかれると、意識していないのに窄まりをきゅんと締めてしまう。関谷の中を穿つ彼のものは、その締めつけに刺激されさらに質量を増した。内壁をえぐられるような感覚は、いつも快感と同時に恐怖を覚える。 「あ、あ、おく……やっ……はあっ」 「うそ。奥が好きやんなあ。ほら……ここも喜んでるし?」  ぐりんと腰を回しながら最奥まで突かれると、関谷は目を見開いてのけぞり、いやいやをするように首を振った。  ひっくり返った蛙のように股をひらいて彼を受け入れることにいまだ慣れず、ものすごい羞恥に苛まれる。そのくせ、気持ちよすぎて訳がわからなくなる。溺れた快楽には底が見えなくて怖い。  確かなものにすがりたくて必死で彼にしがみつくと、ふっと微笑む気配がした。腰から手を回してぐっと関谷の身体を引き寄せてくれる。涙目で見上げると、ちゅっと唇を食まれた。 「んっ……ん。ふっ……あ……陽太くん」 「拓斗さん、もっとオレのこと欲しがって?」  密着した身体は互いの熱を孕んでますます熱くなる。はあっと熱を帯びた吐息が頭上から聞こえた。  彼が自分の身体で昂ぶってくれることすらまだ信じられないが、律動のスピードがあがり、動きが規則的になってくると、達するのが近いのだとわかるくらいには、何度も抱き合っている。 「あ……いきそ」 「……ああっ!」  事を終え、バタンともたれかかってくる彼の重みが、泣きたくなるほど心地よい。呼吸が落ち着くと、いつものように顔中そこかしこにキスをされた。
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