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「私はこういうものです」
と名刺を渡すも自分の表情が苦笑いをしてることに気づく
「ライターの方なんですね」
ラーメンマンが答える。
「この店で働いてからどのくらい経つんですか」
早速私はインタビューを始めた。
「二人とも、二年位ですね」
とオラウータンが答える。正直辛いものがある。やはりこの夜の街で男性客を悦ばせる仕事をしているのに魅力を感じない。興奮しないのだ。
「すいません…本当に失礼なことを聞きますね。お二人は、容姿は良いわけではないですよね。大変じゃないですか?」
すると二人は苦笑いをしていた。普通だったら激怒ものの質問だ。多分他の客にも言われてきたことなのだろうと申し訳なく思った。
「私たちは世間で言われる卑猥なことが大好きなんです。確かに容姿は良くないです。でも、私たちはテクニックを売りにしてるんです。」
ラーメンマンはそう言った。
「それでもどんな風俗店もお前らみたいなブスを雇うわけないと容姿だけで決めつけました。」
オラウータンもそれに続いた。彼女らは他の風俗嬢と比べて大きなハンデを背負っているのだ逆境に立たされ、ひどい扱いを受けて、劣悪な環境で頑張ってる二人はそれでもこの店で自分の持つ力で輝くのだろう。
「とても貴重な話が聞けて良かったです。ありがとうございました。」
と言って部屋を出ようとした。するとラーメンマンとオラウータンが
「お客様まだ55分ほど残ってますよ」
「イイコトしましょう」
と私の両肩を掴む
「え、いやまって!いやだ!あんたらに絞られたくない!ぎゃああああああ!!」
あの店からとてつもない断末魔がきこえた。
ブスもテクニックで勝負していてそんなことでもプライドはあるのである。
「はぁはぁ、もう、お嫁にいけない」
彼は風俗のベットを涙で濡らす。
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