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桜が散ってからの一年間は、また次の春が来るのを僕はずっと待っていた。
僕は高校生になっていた。
高校に入った最初に夏休み。僕は同じクラスの女の子に告白された。もちろん、僕は断った。ソメイヨシノのことを想い続けていたからだ。
翌年の春、ソメイヨシノと再開した時に、僕はそのことを彼女に伝えた。
「去年の夏、僕はクラスメイトに告白されたんだ。そして告白は断った」
彼女は何故かと僕に聞いた。
「君に恋をしているからさ」
彼女は何も答えず、しばらく黙ったままだった。僕は何かまずいことをしてしまったのだろうか。彼女はじっと足元を見つめいていた。
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