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「お兄ちゃん…怒ってるの?」
少し困った顔で喋りかけると…
焦り出すみなみ君。
お兄ちゃんの弱い所は知ってます。
こういう演技ならいくらでもしちゃいますから。
「ミカちゃん、俺怒ってる訳じゃないからね?
ねっ?だからそんな顔しないで?
そんな顔したら、亜衣がね…」
「…亜衣が、なぁに?」
オロオロみなみ君の後ろには亜衣ちゃんが笑顔でいました。
だって私、確信犯だもん。
亜衣ちゃんが近くにいるの分かっててやってますから。
みなみ君は亜衣ちゃんに連れていかれてしまいました。
「ミカとお姉さんって似てるのに似てないよなぁ…」
健太が日本語にならない日本語を喋りかけてきた。
「どっちよ?それって」
「いや、顔似てるのにさ…性格的なもの?
あ、それはどうでもいいんだよ。
竹中さんどこ行ったかなぁ」
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