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デパートの同じフロアにあるクリニックに美麗とともに入っていく白澤。
夜空に浮かぶ満月、高級住宅街の中でもひときわ巨大で豪華な白澤の邸宅。広々としたダイニングで大きなテーブルに夕食を並べている由美子。傍らには普段着姿の白澤が立っている。
「できました、どうぞ召し上がってください」
笑顔でうなずく白澤、その時、来訪者のチャイム音が鳴る。ダイニングルームの壁にかかっている画面付きインターホンの受話器を取る由美子。画面には白澤の秘書の岩井が映っている。
「あなた、岩井さんです」
「岩井?とりあえず出迎えて応接間で待ってもらってくれ」
「はい」
由美子は玄関に岩井を招き入れ、あいさつの後、応接間に案内する。
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