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白澤は由美子がいなくなったダイニングで素早くズボンのポケットから容器を取り出す。夕食のおかずやスープなどを少しずつ容器にスプーンで入れていく。容器をズボンのポケットに戻してダイニングを出た白澤は応接室に入る。ソファに座っていた岩井、立ち上がって礼をする。
「何か、急用か」
「はい、例のアメリカの取引先の件で」
「わしが必要か」
「ええ、お忙しいところ誠に申し訳ございませんが」
「うん、しかたないな、由美子、悪いが今から出かける、夕食は外で済ますので片づけておいてくれ」
「はい、わかりました」
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