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白澤邸の前で岩井の運転する車に乗り込む由美子、後部座席に座ると両脇から男が乗り込み由美子を挟んだ形になった。
「岩井さん、なんなのこの人たち?」
「申し訳ございません、窮屈ですが、少しのご辛抱をお願いします」
走り出す車。不満そうな由美子、両脇の男は二人とも無言。
郊外の山道を走り続ける車。由美子、異変に気付いて青ざめている。
「ちょっと、岩井さんおかしいよ、どこへ向かっているの?本当に主人は倒れたの?」
「奥様、もう少しでございます、今しばらくご辛抱ください」
「いやよ、おろして、いますぐここでおろしなさい」
「白澤様の食事から毒物が検出されました」
岩井、車を走らせていく。両脇の男、由美子の腕をつかむ。
「えっ・・・」
ようやく自分の置かれている状況を悟った由美子、青ざめて冷や汗を流している。
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