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青井「え?どういう意味?なにこれ…意味分かんないんだけど…。だって、だって美優は…“私に内緒で”真辺君にお守り買ってて…」
その事実を知った時を思い出す。
数日前の放課後。
美優にノートを見せてもらおうとしたら、「私部活に行くから机の中の取っていいよ」と言われて探したが机になかった。だから美優の鞄の中を探したのだ。すると、スポーツ選手が願掛けによく行くとテレビで紹介されていた有名な神社の紙袋を見つけた。
思い当たるのは…先週に彼女と交わした会話。
中学からの同級生だった真辺君を二人で追いかけて一緒にここの高校を受験した。試合も一緒にいつも応援に行っていた。
青井『私…来週の試合で真辺君にお守り渡そうと思うんだ…』
美優『へぇ!左和子いいジャン!きっと真辺君も喜ぶよ!』
そう言って応援してくれたのに。
恐る恐る中身を確認した。青色のお守りは明らかに男性用だった。すぐに分かった。美優も真辺君にお守りを渡すつもりなんだと。先に私が思いついたのに、抜け駆けするつもりなんだって。だから…美優の鞄ではなく、自分の鞄に入れてしまった。
次の日に、学校で何かを探す美優をみて「どうしたの?」と聞いたけど、「あ、ちょっと落とし物しちゃって…」と私に話してくれなくて、疑惑は確信に変わった。
でもまさか…その日にあんな事故に遭うなんて…‥。
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