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すごく恥ずかしいのに、擦れ合う熱が気持ちが良くて、呉の瞳は少し涙で潤んでいた。こっそり盗み見た赤穂は日に焼けた顔を上気させて、息も荒く、呉の頬や首筋に何度も口付けていた。Tシャツを捲り上げられて大きな手が腹の周りを這い回り、次第に胸に触れ、節の太い指で尖った場所を弄られると、勝手に腰が浮いて反応した。
自分の身体で赤穂が興奮していることに呉は嬉しくて泣いてしまいそうだった。
もう二度と、叶わないと思って殺し続けていた自分の心をもう放していいのかと思うと、胸の奥に刺さった太い棘みたいなものがポロリと抜け落ちて、息をするのがうんと楽になるのを感じた。
「あ、赤穂……」
「なに?苦しかった?」
少し身体を起こし、赤穂は呉を心配そうに伺う。
「違う、あの、身体……、触ってもいい?」
「いいよ、何言ってんの、当たり前じゃん」
赤穂は一度両膝をついて上半身を起こし、着ていたTシャツを脱いでベッドの下に投げ捨てた。呉にとっても赤穂の裸は免疫がなかった訳ではない。だがこんな距離でこんな熱っぽい目付きの赤穂を見たことはなくて、緊張して指が震えるのがわかった。
頬に触れ、太い首筋を伝い肩をなぞり、鎖骨から胸へ指を下ろすとくすぐったそうに赤穂は笑った。その仕草が可愛くて呉もつられて笑う。
真似するみたいに赤穂の頬に首筋に口付け、鎖骨をかじる。少しじれったく思った赤穂は、呉の肩に顔をうずめて白い肌に赤い跡を付けた。
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