328人が本棚に入れています
本棚に追加
二つ下の恋人の身体はまだ青年と呼ぶには不十分で頼りない作りをしていた。まだ成長途中の千暁は自分より頭一つ小さくて、始めたばかりの高飛びではまだまだ筋肉もそこまで付いていない。元々少食らしく体重が増えないと漏らしていたくらいだ。
なのに一生懸命自分に食らいついてくる。体格差からくる記録の違いに本気で悔しがって、何度も練習して、負けてたまるかと少しずつ成長していき、これからの未来を頼もしく思える後輩選手だった。
そんな一面を見せられ、付き合い始めてからの方が千暁のことを好きになってしまっているから我ながら手に負えない。
「みこと、先輩っ……、ん、んっ」
そのくせエロくて腹がたつ。お前を教育したのは一体誰なんだと狭い男心が腹の底で煮え立つが、年上の矜持が邪魔して何でもないような顔をする。
細い腰の細い骨の間に無理矢理入り込んで掻き回すと千暁は腰を浮かせて鳴いた。顔も身体も赤く染めて全身がいやらしく揺れる。
最初のコメントを投稿しよう!